ナゴミの徒然日記⸜(๑’ᵕ’๑)⸝

認知症の方の意思決定支援と「その人らしさ」を考える 〜三重大学医学部附属病院 研修参加報告〜

こんにちは!ナゴミです。
今回は、2025年11月20日に三重大学医学部附属病院で開催された研修に参加いたしました。
テーマは「認知症の方の意思決定支援・その人らしさを考える」

日々のケアマネジメント業務の中で、認知症の方の支援は切り離せないテーマであり

改めて「本人の意思をどのように尊重し、その人らしさをどう支えるのか」を深く考える貴重な機会となりました。

認知症と意思決定支援

研修ではまず、認知症の進行によって現れる記憶障害・判断力の低下・理解力の変化について整理されました。
認知症の方は、自らの意思を言葉で表すことが難しくなる場面があります。
しかし、「意思表明が難しい=意思がない」わけではありません。

表情、しぐさ、声のトーン、身振り、あるいは長年の生活習慣や好みなど、
小さなサインの中に“その人の気持ち”は確かに存在しています。
研修では、そうした「見えにくい意思を読み取ること」こそが、介護支援専門員としての重要な役割だと強調されていました。

私自身も、日々の支援の中で、言葉にならない思いをどう感じ取るかという点に難しさを感じていたため、
改めてこの姿勢の大切さを再認識しました。

本人の意思を尊重する支援とは

研修で印象に残ったのは
「できる限り本人の意思を尊重し、選択の機会を奪わないこと」が意思決定支援の基本であるという言葉でした。

「判断が難しいから」「混乱するかもしれないから」と周囲が先回りして決めてしまうことは、一見安全に思えても、本人の尊厳や意欲を損なうことにつながります。

支援者に求められるのは本人が選びやすい環境を整えることです。
たとえば

  • 文章ではなく写真や実物で説明する

  • 二択や短い言葉で選べるようにする

  • 穏やかな時間帯に話し合う
    など、ちょっとした工夫で本人の意思が表れやすくなることを学びました。

「選択の余地をつくる」「小さな意思表明を見逃さない」この2点は、これからの実践にすぐに活かせる学びでした。

「その人らしさ」を理解する支援

もうひとつの大きなテーマは、「その人らしさ」の理解です。
認知症になっても、その人の人生の積み重ねや価値観は消えることはありません。
むしろそこを理解することが支援の土台になります。

研修では、生活歴・趣味・仕事・家族との関係・こだわりなどを丁寧にアセスメントし、本人の生きてきた軌跡を支援に活かすことの重要性が語られました。

例えば、料理が得意だった方なら台所に立つ機会を
外出が好きだった方なら散歩や買い物支援を取り入れるなど、小さな工夫が「その人らしい時間」を取り戻すきっかけになります。

私たち介護支援専門員は、ケアプランを作る立場として、
こうした「その人らしさ」を把握し、チーム全体で共有しながら支援の方向性を整えていく責任があります。

家族と本人の思いの調整

支援の現場では、本人の希望と家族の意向が異なる場面も少なくありません。
家族の方は、安全や安心を願うあまり、リスクを避けたいと考える傾向があります。
一方で、本人は「自分でやりたい」「外に出たい」といった気持ちを持っていることもあります。

研修では、そうした場合こそ多職種で話し合い、双方の想いを丁寧に整理するプロセスが大切であると学びました。
介護支援専門員が中立的な立場で関わり、本人の希望を翻訳し、家族に理解してもらう。
そして安全面の配慮を行いながら、最適なバランスを探ることが求められます。

この「調整力」こそ、ケアマネジメントの核心であり、信頼関係を築くための要です。

研修を終えての気づき

今回の研修を通じて強く感じたのは、
「意思決定支援」とはできないことを補う支援ではなくできる力を見つけて活かす支援であるということです。

私たちはつい支援の中で「代わりにしてあげる」ことを善意として捉えがちですが、本当に大切なのは「本人が自分で決められる瞬間を支える」こと。
それが本人の尊厳と生きる力を守ることにつながります。

これからの業務の中では
・小さなサインから意思を汲み取る努力を続けること
・本人が自分らしく選び、暮らすための環境を整えること
・チームや家族と共に“その人らしさ”を支える視点を持つこと
を意識していきたいと思います。

認知症の方がたとえ言葉にできなくても「自分の思いが伝わっている」「自分らしく過ごせている」と感じられるような支援をこれからも丁寧に続けていきます。

おわりに

今回の研修は日々の実践を見つめ直す貴重な学びの時間となりました。
認知症支援の根底には、「人として尊重する」という普遍的な考えがあります。
これからも一人ひとりの人生に寄り添い、その人がその人らしく過ごせるような支援を目指してまいります。

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