睡眠時無呼吸症候群(SAS)の重要性とCPAP療法の実体験
こんにちは、内田です。私は7年前から治療を続けている「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」という病気について、今回は初めて担当させていただきます。この病気は、多くの方が気付かないうちに健康を脅かしているもので、早期発見と治療が非常に重要です。ここでは、私の実体験を交えてSASについてお話しします。
睡眠時無呼吸症候群とは?
SASは、睡眠中に呼吸が一時的に止まる状態が何度も繰り返される病気です。日本国内では、30~60歳代の約7人に1人がこの病気を患っていると言われています。それにも関わらず、医療機関で適切な治療を受けている患者さんはわずか73万人程度に留まっています。
この病気の怖さは、日中の強い眠気や集中力の低下だけではなく、放置すると高血圧や心疾患、さらには重大な交通事故のリスクが高まることです。実際に、過去にはSASを放置したバス運転手が運転中に居眠りをし、多数のけが人が出る事故が報道されました。
SASの症状と簡単な検査
以下のような症状がある場合、SASの可能性があります。
- 寝起きに頭痛がする
- 日中に強い眠気を感じる(特に居眠りをしてしまう場合)
- いびきをかく(アルコールを飲んでいない状態で)
SASの検査はとても簡単です。私の場合、測定器を3日間装着して寝るだけでした。その結果、7時間の睡眠中に約2時間も無呼吸状態が続いていることが分かりました。このような数値を知ることで、病気の深刻さを改めて実感しました。
CPAP療法での生活改善
検査結果を受けて、私はCPAP療法(Continuous Positive Airway Pressure:持続陽圧呼吸療法)を始めました。この治療法では、専用の装置を使って寝ている間に気道を広げるための空気を送り込むことで、無呼吸状態を防ぎます。
CPAP療法を始めてから、睡眠中の呼吸は安定し、副作用もありません。おかげで、普段と変わらない生活を送れるようになりました。しかし、日中の眠気が完全になくならなかったため、改めて睡眠内科を受診したところ、「睡眠障害」という別の診断を受けました。これにより、日中の眠気がSASだけの原因ではないと分かり、精神的にも安心しました。
SAS治療の社会的意義
現在私は、会社と協議のうえで仕事を続けています。SASを克服しながら日常生活を送れるようになったのは、早期発見と治療のおかげです。仕事中の居眠りが減り、集中力も改善されました。
あなたの周りに、いびきをかく人や日中に居眠りをしてしまう人がいれば、「うるさい」「サボり癖がある」と決めつけず、ぜひSASの受診を勧めてあげてください。その一言が、その人の健康を守るきっかけになるかもしれません。
CPAP装置と装着状態
以下の写真は、私が使用しているCPAP装置と実際の装着状態です。機械はコンパクトで、自宅でも簡単に使用できます。見た目は少し特殊かもしれませんが、健康を取り戻すためには欠かせないものです。
まとめ
睡眠時無呼吸症候群は決して特別な病気ではなく、多くの人が潜在的に抱えている可能性があります。適切な検査と治療を受けることで、日常生活の質を大きく改善できます。もし心当たりがある場合は、まずは医療機関に相談してみてください。自分の健康を守る第一歩を踏み出しましょう。
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