先日、ナゴミガーデンでは「介護記録」についての社内研修が行われました。東京から講師の先生をお招きし、心温まるお話をお聞きすることができました。先生のやわらかい語り口と温かみのある態度に触れることで、私たちは自然と心に響く時間を過ごすことができました。研修終了後、講師の先生はそのまま最終の新幹線でお帰りになるとのこと。限られた時間の中で、私たちに丁寧にお話しいただいたことに感謝の気持ちでいっぱいです。
「介護記録」とは業務上の報告にとどまらない
今回の研修では、「介護記録=業務上の記録」とは限らない、もっと本質的な部分に焦点を当ててお話しいただきました。具体的には、「careとは何か」「manner(態度・姿勢)とは何か」といった考え方や哲学についてです。
講師は、「記録とは業務の報告ではなく、人としてどのように関わったかを言葉にすること」であると教えてくれました。例えば、利用者さまがどのような表情をされていたか、どんな声かけに対して笑顔を見せてくださったか。その一つひとつの関わりに心を寄せて記録として残すことの大切さを改めて感じました。
心に残ったキーワード
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Manner(マナー)
講師が教えてくれた「マナー」の語源には「man(人)」という言葉が含まれており、マナーとは単なる形式的なルールではなく、「人としての感性や思いやりを、行動として表すこと」だということを学びました。日常的なやり取りの中でも、このマナーを意識することが、より良いケアに繋がると感じました。
Communication(コミュニケーション)
「com=共に」という語源からもわかるように、コミュニケーションの本質は「共感すること」にあるという点に気づかされました。言葉だけではなく、表情や空気感、さらには沈黙の中で相手の気持ちを感じ取る力が大切だと教わりました。この深い理解が、より質の高いケアを提供するための土台であると感じます。
Care(ケア)
ケアとは「悲しみを分かち合うこと」であり、老いや死と向き合いながら、その人の人生に寄り添い共に生きていく姿勢が大切であると教えられました。ケアの根底には、利用者さま一人ひとりの人生を尊重し、深く理解し寄り添う心があることを再認識しました。
記録の重要性 – 「証」と「伝える手段」
講師は、記録の役割を「証」として、また「伝える手段」として非常に重要だと強調しました。記録は、第三者に対して「どのようなケアが行われているのか」を伝える唯一の手段であり、ご家族や行政、関係機関などが施設の取り組みを把握するための大切なツールです。また、万が一トラブルが発生した際には、どのようなケアを行っていたのかを証明するための根拠にもなります。
終わりに
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今回の研修を通して、日々の介護記録が持つ意味が非常に大きいことを再認識しました。記録は単なる業務の一環ではなく人と人との関わりの本質を伝える大切な手段であると感じました。このような機会を通じて、私たちが提供するケアの質をさらに高め、利用者さま一人ひとりに心から寄り添った支援をしていきたいと思います。
これからも私たちナゴミガーデンでは、より良いケアを提供できるよう心掛けてまいります。日々のケアと記録を大切にし、利用者さまとの絆を深めていきたいと考えています。
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